読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

餃子が食べたい

メガネが最も必要な時、メガネは必ず手元にないのである

涌井秀章という投手について

昨日のうちに書いておけばよかった。

涌井が本当にすごかったっていう話

 

初回、足がもつれた時点で不穏な予感がした。事実、昨日の涌井は絶不調だった。

球威がなく、簡単にあてられる真っ直ぐと悉くボールになり、見極められる外の変化球

初回、一失点で済んで助かったと思ったし、早い回で藤岡へ継投すると思っていた。

 

三回、無死満塁、近藤

カウントを悪くする涌井、炎上を覚悟した。しかし、そこで粘る。無表情だからこそ、逆に底知れぬ熱を感じさせる投球

一球も手を抜かない、渾身の投球

それが近藤の打ち損じを招いた。フルカウントから落ちる球を投げる度胸はレアードを三振に取った

結局、無死満塁を紙一重の紙一重で凌いだ。

 

調子悪い中粘投する涌井は、一つの武器を見出した。

インコースへのツーシームがコースに決まるようになり、調子が悪い中徐々に立ち直った。

それでも、五回終わった時

「もう十分仕事を果たした、リリーフに託してくれ」と誰もが思ったはず

しかし、涌井はマウンドに立ち続けた。

力を取り戻した投球で六回にもランナーを出しても凌ぎ切り、そして涌井は七回のマウンドに上がった。

結局、この回ランナーを出して降板したが、初回の投球を見て誰が涌井一人で勝ちパターンの継投まで繋ぐと信じただろう

気迫で押し切る投球だった。

 

そもそも、涌井という投手にピンときたことが無い、全盛期の力でいえば成瀬のほうが上だし、ロッテに来てからものらりくらりと七回三失点を繰り返す、並みよりはるかに優れていてもワクワクしない、けれどもシーズンを勝ち抜くにはそういう投手が大切なんだろうなと、感情より理性で理解するタイプの投手だった

でも、昨日の投球は、理性でなく感情が揺れ動くような投球だった

 

七回途中、涌井は降板した

ベンチに下がった涌井を見て、なぜか涙がでかけた

魂が抜けたように、マウンドにいたころより老け込んだ涌井がいた

 

野球というスポーツは好投しても神様がほほ笑むとは限らないスポーツだ

生涯最高の投球を見せながら完全試合を阻まれた西口の例を出すまでもない

けれども、涌井には神様も一つの贈り物をした、そう思わせるような

デスパイネの、キューバ最高のパワーが火を噴くようなホームラン

 

ロッテは涌井にはもう頼れない、けれど涌井がチームに見せたものを持って福岡でも勝ち抜いてほしい